ビジネスモデル

蓄電システムの製造・販売・運用を包括する垂直統合型事業モデル

当社グループは、脱炭素化社会の実現に貢献するため、岡山県玉野市に建設した蓄電池製造工場「Power Base」及び提携工場で生産する蓄電池製品を利用したソリューションを提供しており、BESS事業、EVCS事業、電力事業の3つの 事業から構成されております。

BESS事業 (Battery Energy Storage System)

主力事業となるBESS事業では、主に大型定置用蓄電池「PowerX Mega Power」、中型定置用蓄電池「PowerX Cube」の販売及びメンテナンスを行っており、蓄電池の運用管理に必要なソフトウェアの開発・提供や、販売後の保守メンテナンスを含めて当社が対応する体制を構築しています。2.7MWhの大容量となる「PowerX Mega Power」は、電力系統用、産業・商業用のどちらにも利用可能です。電力系統用では、事前調査を踏まえた導入サポートも実施。また、モジュールからクラウドまで自社開発とすることで、有事の際にも安心のライフタイムサポートを提供します。「PowerX Cube」は、産業用および商業用に設計された中型の定置用蓄電池で、設置面積が小さく、さまざまな用途に展開できます。産業・商業用では、工場、倉庫、ビルなどに設置された太陽光発電システムに加えて蓄電池を導入することで、従来は廃棄していた余剰発電量を蓄電池に蓄えて夜間電力として最大活用できるなど様々な効率が期待されます。

※ 自社開発の蓄電池運用システム「Power OS」を用いた遠隔監視による常時保守・保全

EVCS事業 (Electric Vehicle Charge Station)

EVCS事業では、国内EV普及の課題であるEV充電設備の不足、特に公共充電における短時間充電が可能な超急速充電設備(100kWh以上)の不足を解決するための製品販売及びサービスを展開しております。当社グループ独自開発の超急速EV充電器「PowerX Hypercharger」は、最大出力240kWhによる短時間充電が可能です。一般商業用の低圧(200V)受電契約で利用可能なオールインワンの充電設備で、蓄電池内蔵型のため、100%再生可能エネルギーによるEV充電を実現できます。また、同製品を用いたEVユーザー向け充電サービス「PowerX Charge Station」の自社運営も行っています。

電力事業

電力事業では、蓄電池を利用した電力供給サービス「X-PPA」や蓄電所の開発、運営サービスを展開しております。「X-PPA」は、蓄電池を使った新しいオフサイトPPA(電力販売契約)です。当社グループが電力提供元として、発電元より再生可能エネルギーを購入。蓄電池製品に蓄えられた再生可能エネルギーを夜間にオフィスビルや商業施設等に供給することで、再生可能エネルギー活用率の向上を実現できます。蓄電所の開発、運営サービスでは、当社がデベロッパーとして新しい蓄電所の企画・開発を実施。蓄電所のアセットオーナーに当社蓄電池製品を販売し、商業運転開始後の運営も請け負います。

PowerXグループのBESS、EVCS、電力事業が、供給元からの調達を受け、顧客へ製品販売とリカーリングサービスを提供する全体像を示した図。